2021年10月17日
単泊と連泊
皆さんこんにちわ、MASADA556です。
暑さがぶり返したり、急に気温が下がったりとおかしな天候でありますが、日を追うごとに秋が深まっていきますね。
東北の地では11月の中頃までにはほとんどのキャンプ場、野営場は閉鎖されて雪の中に埋まってしまいます。
今年のシーズン終了はもうすぐです。
今回はキャンプの楽しみの最大のひとつである長期の連泊や装備の違いについて考えてみましょう。
キャンプの楽しみ方は人それぞれで、キャンプに付随する様々な趣味と合わせて考えれば非常に奥行きが深く間口の広い趣味であると言えます。
皆さんも今度キャンプ場を見回してみてください。
自転車やオートバイ、徒歩旅行などの途中で一時の宿を求めてキャンプ場に入ってくるツーリングライダー。
奥さまや子供達と野外での楽しみを求めて来るファミリー。
登山の中継地点としてキャンプ場を利用する登山者。
一言でキャンプと言ってもその利用目的は様々です。
その中ではっきり分かれるものはキャンプ場の滞在日数です。
デイキャンプから始まり、一泊だけの単発キャンプ。
長期滞在を目的とする連泊キャンプ。
大体がこの三つに分かれるかと思います。
デイキャンプとはBBQに代表されるような、半日あるいは夕方位まで滞在するキャンプのことで手軽にできるキャンプの代表格です。
次に一泊の滞在を目的とした単発キャンプです。
ここから本格的なキャンプとなっていくわけです。
キャンプの形態としては最も一般的なもので、準備する装備も少なめ。
焚き火の炎を楽しみながら、キャンプ場の夜を満喫し、翌朝10時ころにはキャンプ場を出て帰宅の徒につく。
と言った感じでしょうか。
対して2泊以上の滞在を目的とした連泊キャンプは滞在日数に比例して持ち込む装備も大がかりなものになっていきます。
特にキャンプ場をベースとして、自転車やボート等他の趣味の同時進行も考えているようなら、かなりの大型車かトレーラーを牽引してくるような重装備でキャンプに望むことになります。
では、単発と連泊キャンプの考え方、装備の違いについて説明していきたいと思います。
一泊分の装備に燃料や食料を日数分増やせば良いだけでは?
その様な質問を逆に返されそうですが、そう簡単には行かないのがこの趣味の面白さと難しいところです。
続けます。
最近良く目にする単発キャンプスタイルですと、流行りのパップテントのお座敷スタイルでしょうか。
地面にマットを敷き、ドッカリと胡座をかきながら焚き火の灯りのなか、美味しそうなつまみをつつきながら一杯やっている姿を見かけるようになりました。
テント自体の設営撤収も早く、汗を流して撤収作業をしている自分を横目にあっという間にかたづけてスマートに帰っていく姿を見ていると、羨ましくなることがあります。
まさに単発スタイルそのもので、少ないギアを効率的に使うことで設営撤収の手間を省きキャンプ時間を有効に使うことができます。
テント自体も非常に開放的でキャノピーの下にマットと寝袋を準備するだけで、その前に座り込んで火の準備をし、食事をしたり好きな酒を一杯やるわけです。
眠くなれば靴を脱いで後ろのマットに横たわり、寝袋に潜り込むだけ。朝が来れば、インスタントラーメンやパックご飯で簡単な朝食を取ってさっさと帰り支度に入ります。
早い人だと7時ころには撤収を終え、次の目的地に向けて走り出していきます。
自分もバイクで連泊ツーリングをしていた時はこんな感じのキャンプをしていました。
オートバイのシートというのはとかく狭いもので、テントと寝袋マットに簡単な調理器具を積むだけでもうう何のスペースもありません。
それ以外にも雨具と少しばかりの着替え、ロードマップ等を積むともういっぱいでとても今のような余裕のあるキャンプなどできる状況ではありませんでした。
それに当時はキャンプそのものよりもバイクでの移動がメインのキャンプだったので、ギヤを充実させるよりも有り合わせの物を工夫して何とかしようという考えだったので、ガムテープと針金、瞬間接着剤があれば大体のことは解決できたのです。
二十歳代から四十歳前半のバイクでのキャンプ、そして現在の野営そのものを楽しむキャンプ。
どちらも同じキャンプではありますが、似てはいるものの、全く違う世界を楽しんでいることに気がつくことがあります。
ごく最近まで、自分はソロでの単発のキャンプというものを殆んどしたことがありません。
昔も今もメインは連泊オンリーです。
バイクでのツーリングキャンプは別として、ジープにギアを積み込んで山奥に出掛けるようになっても、やはりキャンプは連泊なのです。
ここから自分がなぜ連泊キャンプにこだわるのか?
そして装備、ギアの違いなども織り混ぜてお話していきたいと思います。
先ず前もってお話しておきますが、
自分は物凄い面倒くさがりやです。
例えば食事をすることすら面倒だと感じる時があるくらいです。
そんな日は茹で玉子とコーヒーで1日を生きていたりもします。
おまけに極端な合理主義者と言う、かなりメンドクサイ性格です。
その性格は当然趣味にも反映されています。
つまりはキャンプをするにも極力面倒は避けたいわけです。
先ず面倒な事のトップは、同じ道を一泊程度で行き帰りすることです。
おんなじ景色を眺めながら走っても、たいして面白味の無いことは説明するまでもありませんね。
逆に面白そうな林道が沢山あるような山道などをみつければ、いくら走っても興味は尽きない訳です。
そして一番嫌だと感じるのは、せっかく設営したサイトをたった一晩で撤収する事に酷く抵抗を感じるからです。
地形や風向き等に気を遣い、キャンプ場に合わせて立ち上げたサイトをたった20時間程度で解体してしまうのは、何とも非合理に感じてしまいます。
それともうひとつの大きな理由がありまして、それが連泊キャンプの最大の理由となるのです。
皆さんはキャンプ場を選ぶ時は何を基準としていますか?
有名だから、自宅に近いから、高機能だから、ペットと同伴できるから・・・
どなたにもお気に入りのキャンプ場があり、その理由も様々でしょう。
自分がキャンプ場に求める一番大きな魅力は、そのロケーションにあります。
以前とあるキャンパーの方に、なんで同じキャンプ場に何泊も泊まるのですか?
そんな質問をされたことがあります。
自分の答えはいつも決まっています。
別荘とおんなじですよ。
一番気に入った景色を目の前にして、好きなことを、ノンビリとやっていくのです。
季節が変われば、また新たな景色を求めて場所を変えることもできますよ。
最高の別荘ではないですか?

毎日登ってくる朝日ですが、通勤中の車内から見る時とキャンプ場で見る時ではまるで違って見えるのはなぜでしょうか?
この答えを聞くと大概の方は、
なるほど、分かりますよ!?
と、納得していただけます。
その風景を楽しむためならば、何時間運転しようが、けして苦にならないものです。
冒頭を書いている今も、八戸市の自宅から4時間程も走った山奥の野営場で、キーボードを叩いています。
最も最近は自宅で書き物をするよりも、こうして野外でキーボードに向かい合う方が筆が進むようになってしまいました。

秋田のキャンプ場に向かう時の一枚です。
当日秋田県鹿角に抜ける山ルートは雨で、鹿角市に降りたら急に晴れてきました。
さて、連泊するのはいいとして、そのためにはいかな面倒くさがりの自分でも、それなりに考えなくてはならない事が出てきます。
以前にも書きましたが、先ずは最適なサイト選びから始まります。
自分が気に入った景色が見渡せる場所。
そしてそこがサイトに適しているのか?
トイレや炊事場との距離は?
どの程度のキャンパーが集まりそうか?
強風や豪雨に対処できそうか、等々それらを足したり引いたり、時には割ってみたりしながら、現状での最適なサイトを見つける事になります。
自分は必ず下見をしてからキャンプ場を利用することにしているので、サイトも大体の当たりを付けておきます。
さあ、設営です。
自分の考える野営の条件では、残念ですが、パップテント等のお座敷スタイルは有り得ません。
理由として、極端に悪天候に弱く、テントサイトとして助長性に乏しい事が大きな欠点となるからです。
元々パップテントの原型は各国陸軍兵士の個人装備に遡ります。
野営地や前線での使用を目的としているだけに非常用、あるいは極短時間の使用だけを目的として設計された物です。
したがって辛うじて雨風を凌げる程度の物で、快適性など全く考えていないと言うのがパップテント又はそれに類するテントということになります。
ベトナム戦争当時のアメリカ兵が使っていたテントを友人が持っています。
ポリコットンのような素材のポンチョを2枚張り合わせ、両端に1、5メーター程の枝をポール替わりに立てて、中には2名が潜り込めると言った具合です。
中は真っ暗で狭く、ただ寝ることができるだけです。
ネボスケの友人を朝起こしに行ったら身体の上を蜘蛛が這い廻っていました。
また、お座敷スタイルで強い雨や風雨に曝されるとちょっと大変です。
殆んどのギアが雨ざらしとなり、フロアの無いこのテントでは中が川になったり池になったりします。
こうなると、食事とか睡眠とかの話では無くなり、全てが水没し、泥まみれになります。
開放的とはつまりこのような事も許容しなければならないということです。
二日以上、長ければ5日程度も山にこもるのですから、少しばかりの雨風で狼狽えてはいられない事になります。
そのように考えていけば、どうしても重装備になりがちです。
今回のキャンプ装備で説明します。
先ずテントですが、停滞している台風14号の影響で今一つ天候が読めない上に、このキャンプ場はスマホが一切使えないと言う理由から軽量で乾かしやすいポリエステルの物を準備。
アメリカ製のコットンテントに比べると、どうしても小さめですが、4人用のテントなので、中に籠ってもさほどストレスは感じません。
タープは2種類を準備。
日光を遮る夏向けの物と、耐水性が高く風にも強い、悪天候向けの2枚を用意しました。
到着日は結構日差しが強かったため、夏用のタープを設営。
海面高度631メーターの山の上ですが、日中は暑く、強い日射しで気温が31°に達したので、これで正解のようです。
寝袋はコールマンのスリーシーズン用と、一応、快適温度マイナス15℃まで対応可能な2枚を持っていますが、今回は秋口の高所と言うことで冬用を準備。
何てカッコいい事を書いていますが実は忘れてきました。
しかし常時車に積んでいる防寒装備の毛布類のおかげで、寒い思いをせずにすんでいます。
昨夜22時頃の気温が7℃だったのでこれらの装備が無ければ到底眠ることはできなかったでしょう。
まさに備えあれば患いなしです。
全く自慢にはなりませんが・・・
テーブルは大昔から使っている木製の丸型テーブルを準備しました。
大きく分厚い木製のテーブルは10キロ程も重量があるので移動する時にはかさ張るものの、設置してしまえばその安定感は現在の主流である軽量の折り畳みテーブルとは比較になりません。
今回は初日以外は時おり突風が吹くような風の強いフィールドだったので、これも大正解でした。


素晴らしいサイトですが、ちょっと風が強く時折突風も吹くので、タープのポールを低く下げ、テントやタープのガイロープは手を抜かず全て厳重に固定しています。
また、一切携帯の電波が入らないので、悪天候に変わっても慌てないような準備が必要なキャンプ場です。
睡眠の要となるテント、居住には必須のタープ、食事や作業に大きく影響してくるテーブル類がしっかりしたものでないと、長期間の滞在には不安がつきまとう事になります。
またテント生活のギアは全てが椅子に座る事を前提としているので、地面に直接接しているものはありません。
つまり急な豪雨に直撃されても慌てる事は何もないということです。
但し、気を付けなくてはならないのは、ペグとガイロープだけはしっかりとしたもので設営することです。
これだけはいかに面倒くさがりの自分でも手を抜かない事にしています。
テントのペグは付属品の細いペグなどは使わず、20センチ以上の鍛造ペグを全ヶ所に打ち込み、タープのペグは30センチの物を使用。
張りかたも、強風を考えるとどうしてもA型と呼ばれる形状になってしまいます。
夜中の悪天候に見舞われた時、ずぶ濡れになりながらペグの打ち直しやタープの撤収、最悪は車への避難などまっぴらごめんなので、この辺りの設営道具は重量やかさばり具合などは全く無視して、丈夫、頑丈という、機能のみに重点をおいて買い揃えた物ばかりです。
おかげさまで御隣様が車に逃げ込むことがあっても、自分はペグ、ガイロープの張り具合をチェックする程度ですんでいます。

平日ですので、広々としたサイトは自分の貸し切りです。
このあとサイト内の道路を30分ほどジョギングして久しぶりに汗を流し、近所の温泉に直行です。
次に重要と考えるのは寝具です。
これに関してはそれ以外の物を重要視するような意見も出てくるかも知れませんが、自分的には連泊の良し悪しを左右する大切なギアなのです。
テントは平地に設営すること。
これは言うまでもなくキャンプの常識ですが、そんなまっ平らな地面が見つかる訳もありません。
どうしても、うねりや傾斜があるわけで、マット類でうまく吸収できればいいのですが、中々難しかったりします。
タオルなどを使って調整しても、微妙なうねりが気になって寝付けなかったり、最悪はひどい腰痛に悩まされて予定を繰り上げて八戸に戻り、その足で整骨院に駆け込んだ事まであります。
重い鈍痛に苦しみながらサイトを撤収し、脂汗をかきながら車を運転するような目には二度と合いたくないので、必ずコットを準備することにしています。
コットであれば、少しばかりの地面の凹凸など幾らでも調整可能なうえ、その上に何種類かのマットや長座布団を敷くことによって、好きな様に寝心地をセッティングできるのです。
普段は非常に寝付きの悪い自分でも朝までグッスリと眠れる訳ですから、長期のキャンプにはかかせない物の一つです。
実は、注文していたマットが届いたばかりなので、今夜早速使ってみようとエアーを入れているところです。
以前使っていた5センチ厚のマットがエアーの漏れが出始めたので、今度は同じメーカーの9センチ厚のモデルを購入してみました。
この、マットだけは好みの個人差が大きいギアなので、どれがおすすめとは言えないのですが、自分的に使いやすいと感じているのはインフレーターマットです。
エアーマットの中に弾性素材を封入した構造のマットで、エアーをいれなくてそこそこ弾力性があり、どの程度エアーをいれるかでマットの固さをある調整できるという便利なマットです。
長く使っているとパンクしてしまう、梱包しても大きくて多少重いと言う欠点があるものの、寝心地はとても気にいっています。
使い慣れたコットと適正な固さのマットの組み合わせは、野外での一晩に心地よい睡眠を提供してくれるのです。
質の良い睡眠を適正に取ると言うのはアウトドアでの基本です。
寝不足で疲れを溜め込んでしまったのでは、リフレッシュのためのキャンプと言う意味が無くなってしまいます。
普段は夜型の私生活が、キャンプの生活スタイルでリセットされ、正常な時間帯に体内時計が調整されていくにつれ、体調は改善されて早寝早起きの習慣が戻ってきます。
食欲も改善され、仕事をしている時のように「時間が来たので食べる。」
そんなエネルギー補充的な食事とは違い、「お腹が空いた、美味い飯を食べたい。」
自然と身体の欲求にしたがった食欲に変わっていきます。
キャンプでのご飯はついつい食べすぎてしまうのは、真に身体が求めているためだからでしょう。
そしてYouTubeなどの動画などでもあまり触れられませんが、テント内の環境も非常に大切です。
なんと言っても宿泊地の家となるわけですから、機能的で快適に過ごせなければ、だんだんウンザリしたものになってしまうでしょう。
そのため大さはどうしても四人以上の物が必要で、その中にコットから始まり、細々とした道具類を置かなくてはなりません。
そう考えるとテントの主要キャパは4人以上、中にコットを置いても手足を伸ばせるスペースが欲しくなります。
天候が悪い時は、殆ど一日中で過ごす事になるので、一人~二人用のテントでは、中で全く身動きが取れなくなってしまいます。

アメリカ製のロッジテントの中です。
ごちゃごちゃと散らかっているのはいつものことで、見苦しくてすみません。
大体このようなレイアウトでキャンプしているのですが、他のテントと比べると6人用くらいのキャパがあるので、広々とした幕内は非常に快適です。
また大きくてもフロアの無い形状のテントですと、強風時には終始下から吹き込んでくる隙間風に悩まされることになります。
サイト面が土のときは土埃が舞い上がり、寝袋からクッカーの中までホコリまみれと言うことになってしまいます。
スカート付きの便利な物もありますが、大雨に祟られるとスカート部分が泥だらけになり、後日テントのクリーニングが大変です。
ですがこの辺りの問題は、サイトを注意深く選んでいけば何とかなる話です。
何と言ってもサイトで一番厄介なのは、地面が土、そして次が砂利や採石を敷いたサイトです。
悪天候となればダイレクトに厄災が跳ね返ってくることになるので、自分的には絶対避けたいサイトです。
自分が知る限りそのようなキャンプ場はここ東北の地には無いようですが、過去一度だけ、採石の上の土を被せて芝生にしたようなサイトにあたったことがあります。
ペグを打ち込んだ時に気がついたのですが、10センチも打ち込んだらペグが硬いものに突き当たり、止まってしまいました。
当時はテント付属の細いピンペグを使っていたので、これは不味いな。
そう感じたことを覚えています。
ペグの感触を探りながら、少しずつずらしてようやく全ヶ所を打ち込みましたが、ペグの保持力が弱く、引っ張ると簡単に抜けてきます。
当然キャンプ場の利用手続きを済ませてあったので、どうしようもなく、不安な一夜を過ごしました。
幸い穏やかな一夜でしたが、当時は天候を調べる方法はラジオ程度の物しかなく、ずっとラジオ放送に耳を傾けつつ、暖めたオニギリにかじりついていました。
今ではそんな事も無くなりましたが、キャンプ初心者の方々には注意して欲しい問題です。
見誤ると強風に当たってしまった時、テントごと吹き飛ばされかねないことになります。

確か秋田県阿仁付近の山道での一枚だったと思います。
朝早くから走り回っていたので食後に山道脇のパーキングに車を止めて一休みです。
30分程度の仮眠のつもりが二時間近く眠ってしまい、自宅に着いたのは21時ころになってしまいました。
もう一つ注意したいにが、テントの色です。
女性のソロキャンパーも当たり前に見かける現在、カラフルな色合いのテントも多数ネット通販のサイトで見かけるようになりました。
しかし、購入ボタンをクリックする前に、本当にそのカラーで良いのかもう一度考えてみてください。
最近、何だかなあ~・・・。そう感じたのは真っ赤なテントと真っ黒なテントです。
これは個人の感覚の問題なので一概には言えない事ですが、色覚というのは人間の五感の中でも大なウエイトを占めているものなので、普段あり得ないような色合いの中で生活していくのは、感覚的にかなり不自然です。
絶対とは言いませんが、自分の部屋の壁紙の色が真っ赤です。というような人もまずいないのではないでしょうか?
何もかも赤く染まった空間の中で本を読んだり動画を見たりしたあとに表に出ていけば、あまりの違和感に立ち眩みを起こしそうになるでしょう。
恐らくテント内で食事をしたときにも、かなり違和感を感じると思いますよ。
真っ赤な焼き肉なんて、はたしてしっかり焼けているのかすら良くわからないうえに、虫が紛れ込んでいても気がつきませんね。
自分的には、敬遠したいのは、とにかくおかしな色のテントです。
同様に真っ黒なテントというのも、かなり考えものでしょう。
単純に考えても、夏に限らず日差しの強いときはとてつもなく暑くなるわけで、真夏ならもはや、熱い!!のレベルの達するでしょう。
昼間でも少し日が陰れば真っ暗となり、ランタンを準備する必要が出てくるかもしれません。
何だか洞窟にでも住んでいる気分になるのではないでしょうか?
テントとは間違いなく実用的な道具です。
可愛いとか格好いいなどのおかしなセンスで選んでしまえば、キャンプ場で苦労するのは、間違いなく自分であることは忘れないことです。
最後に、これは個人的な意見ですが、キャンプ初心者の方々にこそ連泊を経験して欲しいと思います。
もちろんいきなりというのは無理がありますが、自分が気に入ったキャンプ場を見つけた時が最初のチャンスです。
宿泊日数に合わせた燃料、食料の計画、キャンプ場周辺の地理、天候を良く調べ、最適なサイトを探し数日間の別荘を立ち上げてください。
もちろん色々な苦労が出てきます。
しかし日程に余裕があれば、何も焦る必要はありません。
逆に試してみたいことがあれば、積極的にやってみるだけの時間的な余裕があります。
ゆったりとした時間を過ごし、朝日のコーヒー、日中の穏やかなひと時、ゆっくりと落ちていく夕日を眺め、オイルランタンの明かりの中、口にする酒の美味さは、言葉では言い表せないものがあります。
そして撤収後にキャンプサイトを見回し、忘れ物やゴミの確認を済ませ、キャンプ場を後にするときの感覚は、何度体験しても寂しいものです。
また、あそこに戻るのか・・・
潔く自宅に帰る気にならず、必ずと言っていいほど近辺の観光地や新たなキャンプ場を探しにハンドルを切るわけです。
悪天候が続くようなキャンプの時は疲労が身体に残り、しばらくはいいかな・・・。そう思う時もありますが、何日か会社と自宅を往復する日々を過ごしていると、当たり前のように新たなキャンプ計画を立てている自分に気づくことがあります。
思わず苦笑いです。


とあるキャンプ場の下見に向かっているところです。
この後に更に道は険しく狭くなるのですが、管理人の居るしっかりしたキャンプ場でした。
がけ崩れで最近まで通行止めになっていたそうです。
15分ほど管理人のおじさんと話した後、雨の中八戸まで4時間強のドライブです。
面白い林道ですが、さすがに熊が多く、行きと帰りに熊を見かけました。
ツキノワグマが当たり前に道路を横切っていきます。

ホルスターに入っているのはペッパースプレーです。
自分は少しばかり武道の心得がありますが、クマと柔道をやらかす自信もないので、山に入るときは必須と考えています。
ここ、東北の地や北海道ではちょっと山に入れば当たり前に熊を見かけます、また実際に襲われて複数の人間が命を落としています。
甘えた考えは厳禁です。
この辺りでペンを置きたいと思います。
連泊キャンプの楽しさや、道具選びの違いや基準と言うものが少しでもお分かりいただければ幸いです。
では、また。
暑さがぶり返したり、急に気温が下がったりとおかしな天候でありますが、日を追うごとに秋が深まっていきますね。
東北の地では11月の中頃までにはほとんどのキャンプ場、野営場は閉鎖されて雪の中に埋まってしまいます。
今年のシーズン終了はもうすぐです。
今回はキャンプの楽しみの最大のひとつである長期の連泊や装備の違いについて考えてみましょう。
キャンプの楽しみ方は人それぞれで、キャンプに付随する様々な趣味と合わせて考えれば非常に奥行きが深く間口の広い趣味であると言えます。
皆さんも今度キャンプ場を見回してみてください。
自転車やオートバイ、徒歩旅行などの途中で一時の宿を求めてキャンプ場に入ってくるツーリングライダー。
奥さまや子供達と野外での楽しみを求めて来るファミリー。
登山の中継地点としてキャンプ場を利用する登山者。
一言でキャンプと言ってもその利用目的は様々です。
その中ではっきり分かれるものはキャンプ場の滞在日数です。
デイキャンプから始まり、一泊だけの単発キャンプ。
長期滞在を目的とする連泊キャンプ。
大体がこの三つに分かれるかと思います。
デイキャンプとはBBQに代表されるような、半日あるいは夕方位まで滞在するキャンプのことで手軽にできるキャンプの代表格です。
次に一泊の滞在を目的とした単発キャンプです。
ここから本格的なキャンプとなっていくわけです。
キャンプの形態としては最も一般的なもので、準備する装備も少なめ。
焚き火の炎を楽しみながら、キャンプ場の夜を満喫し、翌朝10時ころにはキャンプ場を出て帰宅の徒につく。
と言った感じでしょうか。
対して2泊以上の滞在を目的とした連泊キャンプは滞在日数に比例して持ち込む装備も大がかりなものになっていきます。
特にキャンプ場をベースとして、自転車やボート等他の趣味の同時進行も考えているようなら、かなりの大型車かトレーラーを牽引してくるような重装備でキャンプに望むことになります。
では、単発と連泊キャンプの考え方、装備の違いについて説明していきたいと思います。
一泊分の装備に燃料や食料を日数分増やせば良いだけでは?
その様な質問を逆に返されそうですが、そう簡単には行かないのがこの趣味の面白さと難しいところです。
続けます。
最近良く目にする単発キャンプスタイルですと、流行りのパップテントのお座敷スタイルでしょうか。
地面にマットを敷き、ドッカリと胡座をかきながら焚き火の灯りのなか、美味しそうなつまみをつつきながら一杯やっている姿を見かけるようになりました。
テント自体の設営撤収も早く、汗を流して撤収作業をしている自分を横目にあっという間にかたづけてスマートに帰っていく姿を見ていると、羨ましくなることがあります。
まさに単発スタイルそのもので、少ないギアを効率的に使うことで設営撤収の手間を省きキャンプ時間を有効に使うことができます。
テント自体も非常に開放的でキャノピーの下にマットと寝袋を準備するだけで、その前に座り込んで火の準備をし、食事をしたり好きな酒を一杯やるわけです。
眠くなれば靴を脱いで後ろのマットに横たわり、寝袋に潜り込むだけ。朝が来れば、インスタントラーメンやパックご飯で簡単な朝食を取ってさっさと帰り支度に入ります。
早い人だと7時ころには撤収を終え、次の目的地に向けて走り出していきます。
自分もバイクで連泊ツーリングをしていた時はこんな感じのキャンプをしていました。
オートバイのシートというのはとかく狭いもので、テントと寝袋マットに簡単な調理器具を積むだけでもうう何のスペースもありません。
それ以外にも雨具と少しばかりの着替え、ロードマップ等を積むともういっぱいでとても今のような余裕のあるキャンプなどできる状況ではありませんでした。
それに当時はキャンプそのものよりもバイクでの移動がメインのキャンプだったので、ギヤを充実させるよりも有り合わせの物を工夫して何とかしようという考えだったので、ガムテープと針金、瞬間接着剤があれば大体のことは解決できたのです。
二十歳代から四十歳前半のバイクでのキャンプ、そして現在の野営そのものを楽しむキャンプ。
どちらも同じキャンプではありますが、似てはいるものの、全く違う世界を楽しんでいることに気がつくことがあります。
ごく最近まで、自分はソロでの単発のキャンプというものを殆んどしたことがありません。
昔も今もメインは連泊オンリーです。
バイクでのツーリングキャンプは別として、ジープにギアを積み込んで山奥に出掛けるようになっても、やはりキャンプは連泊なのです。
ここから自分がなぜ連泊キャンプにこだわるのか?
そして装備、ギアの違いなども織り混ぜてお話していきたいと思います。
先ず前もってお話しておきますが、
自分は物凄い面倒くさがりやです。
例えば食事をすることすら面倒だと感じる時があるくらいです。
そんな日は茹で玉子とコーヒーで1日を生きていたりもします。
おまけに極端な合理主義者と言う、かなりメンドクサイ性格です。
その性格は当然趣味にも反映されています。
つまりはキャンプをするにも極力面倒は避けたいわけです。
先ず面倒な事のトップは、同じ道を一泊程度で行き帰りすることです。
おんなじ景色を眺めながら走っても、たいして面白味の無いことは説明するまでもありませんね。
逆に面白そうな林道が沢山あるような山道などをみつければ、いくら走っても興味は尽きない訳です。
そして一番嫌だと感じるのは、せっかく設営したサイトをたった一晩で撤収する事に酷く抵抗を感じるからです。
地形や風向き等に気を遣い、キャンプ場に合わせて立ち上げたサイトをたった20時間程度で解体してしまうのは、何とも非合理に感じてしまいます。
それともうひとつの大きな理由がありまして、それが連泊キャンプの最大の理由となるのです。
皆さんはキャンプ場を選ぶ時は何を基準としていますか?
有名だから、自宅に近いから、高機能だから、ペットと同伴できるから・・・
どなたにもお気に入りのキャンプ場があり、その理由も様々でしょう。
自分がキャンプ場に求める一番大きな魅力は、そのロケーションにあります。
以前とあるキャンパーの方に、なんで同じキャンプ場に何泊も泊まるのですか?
そんな質問をされたことがあります。
自分の答えはいつも決まっています。
別荘とおんなじですよ。
一番気に入った景色を目の前にして、好きなことを、ノンビリとやっていくのです。
季節が変われば、また新たな景色を求めて場所を変えることもできますよ。
最高の別荘ではないですか?
毎日登ってくる朝日ですが、通勤中の車内から見る時とキャンプ場で見る時ではまるで違って見えるのはなぜでしょうか?
この答えを聞くと大概の方は、
なるほど、分かりますよ!?
と、納得していただけます。
その風景を楽しむためならば、何時間運転しようが、けして苦にならないものです。
冒頭を書いている今も、八戸市の自宅から4時間程も走った山奥の野営場で、キーボードを叩いています。
最も最近は自宅で書き物をするよりも、こうして野外でキーボードに向かい合う方が筆が進むようになってしまいました。
秋田のキャンプ場に向かう時の一枚です。
当日秋田県鹿角に抜ける山ルートは雨で、鹿角市に降りたら急に晴れてきました。
さて、連泊するのはいいとして、そのためにはいかな面倒くさがりの自分でも、それなりに考えなくてはならない事が出てきます。
以前にも書きましたが、先ずは最適なサイト選びから始まります。
自分が気に入った景色が見渡せる場所。
そしてそこがサイトに適しているのか?
トイレや炊事場との距離は?
どの程度のキャンパーが集まりそうか?
強風や豪雨に対処できそうか、等々それらを足したり引いたり、時には割ってみたりしながら、現状での最適なサイトを見つける事になります。
自分は必ず下見をしてからキャンプ場を利用することにしているので、サイトも大体の当たりを付けておきます。
さあ、設営です。
自分の考える野営の条件では、残念ですが、パップテント等のお座敷スタイルは有り得ません。
理由として、極端に悪天候に弱く、テントサイトとして助長性に乏しい事が大きな欠点となるからです。
元々パップテントの原型は各国陸軍兵士の個人装備に遡ります。
野営地や前線での使用を目的としているだけに非常用、あるいは極短時間の使用だけを目的として設計された物です。
したがって辛うじて雨風を凌げる程度の物で、快適性など全く考えていないと言うのがパップテント又はそれに類するテントということになります。
ベトナム戦争当時のアメリカ兵が使っていたテントを友人が持っています。
ポリコットンのような素材のポンチョを2枚張り合わせ、両端に1、5メーター程の枝をポール替わりに立てて、中には2名が潜り込めると言った具合です。
中は真っ暗で狭く、ただ寝ることができるだけです。
ネボスケの友人を朝起こしに行ったら身体の上を蜘蛛が這い廻っていました。
また、お座敷スタイルで強い雨や風雨に曝されるとちょっと大変です。
殆んどのギアが雨ざらしとなり、フロアの無いこのテントでは中が川になったり池になったりします。
こうなると、食事とか睡眠とかの話では無くなり、全てが水没し、泥まみれになります。
開放的とはつまりこのような事も許容しなければならないということです。
二日以上、長ければ5日程度も山にこもるのですから、少しばかりの雨風で狼狽えてはいられない事になります。
そのように考えていけば、どうしても重装備になりがちです。
今回のキャンプ装備で説明します。
先ずテントですが、停滞している台風14号の影響で今一つ天候が読めない上に、このキャンプ場はスマホが一切使えないと言う理由から軽量で乾かしやすいポリエステルの物を準備。
アメリカ製のコットンテントに比べると、どうしても小さめですが、4人用のテントなので、中に籠ってもさほどストレスは感じません。
タープは2種類を準備。
日光を遮る夏向けの物と、耐水性が高く風にも強い、悪天候向けの2枚を用意しました。
到着日は結構日差しが強かったため、夏用のタープを設営。
海面高度631メーターの山の上ですが、日中は暑く、強い日射しで気温が31°に達したので、これで正解のようです。
寝袋はコールマンのスリーシーズン用と、一応、快適温度マイナス15℃まで対応可能な2枚を持っていますが、今回は秋口の高所と言うことで冬用を準備。
何てカッコいい事を書いていますが実は忘れてきました。
しかし常時車に積んでいる防寒装備の毛布類のおかげで、寒い思いをせずにすんでいます。
昨夜22時頃の気温が7℃だったのでこれらの装備が無ければ到底眠ることはできなかったでしょう。
まさに備えあれば患いなしです。
全く自慢にはなりませんが・・・
テーブルは大昔から使っている木製の丸型テーブルを準備しました。
大きく分厚い木製のテーブルは10キロ程も重量があるので移動する時にはかさ張るものの、設置してしまえばその安定感は現在の主流である軽量の折り畳みテーブルとは比較になりません。
今回は初日以外は時おり突風が吹くような風の強いフィールドだったので、これも大正解でした。
素晴らしいサイトですが、ちょっと風が強く時折突風も吹くので、タープのポールを低く下げ、テントやタープのガイロープは手を抜かず全て厳重に固定しています。
また、一切携帯の電波が入らないので、悪天候に変わっても慌てないような準備が必要なキャンプ場です。
睡眠の要となるテント、居住には必須のタープ、食事や作業に大きく影響してくるテーブル類がしっかりしたものでないと、長期間の滞在には不安がつきまとう事になります。
またテント生活のギアは全てが椅子に座る事を前提としているので、地面に直接接しているものはありません。
つまり急な豪雨に直撃されても慌てる事は何もないということです。
但し、気を付けなくてはならないのは、ペグとガイロープだけはしっかりとしたもので設営することです。
これだけはいかに面倒くさがりの自分でも手を抜かない事にしています。
テントのペグは付属品の細いペグなどは使わず、20センチ以上の鍛造ペグを全ヶ所に打ち込み、タープのペグは30センチの物を使用。
張りかたも、強風を考えるとどうしてもA型と呼ばれる形状になってしまいます。
夜中の悪天候に見舞われた時、ずぶ濡れになりながらペグの打ち直しやタープの撤収、最悪は車への避難などまっぴらごめんなので、この辺りの設営道具は重量やかさばり具合などは全く無視して、丈夫、頑丈という、機能のみに重点をおいて買い揃えた物ばかりです。
おかげさまで御隣様が車に逃げ込むことがあっても、自分はペグ、ガイロープの張り具合をチェックする程度ですんでいます。
平日ですので、広々としたサイトは自分の貸し切りです。
このあとサイト内の道路を30分ほどジョギングして久しぶりに汗を流し、近所の温泉に直行です。
次に重要と考えるのは寝具です。
これに関してはそれ以外の物を重要視するような意見も出てくるかも知れませんが、自分的には連泊の良し悪しを左右する大切なギアなのです。
テントは平地に設営すること。
これは言うまでもなくキャンプの常識ですが、そんなまっ平らな地面が見つかる訳もありません。
どうしても、うねりや傾斜があるわけで、マット類でうまく吸収できればいいのですが、中々難しかったりします。
タオルなどを使って調整しても、微妙なうねりが気になって寝付けなかったり、最悪はひどい腰痛に悩まされて予定を繰り上げて八戸に戻り、その足で整骨院に駆け込んだ事まであります。
重い鈍痛に苦しみながらサイトを撤収し、脂汗をかきながら車を運転するような目には二度と合いたくないので、必ずコットを準備することにしています。
コットであれば、少しばかりの地面の凹凸など幾らでも調整可能なうえ、その上に何種類かのマットや長座布団を敷くことによって、好きな様に寝心地をセッティングできるのです。
普段は非常に寝付きの悪い自分でも朝までグッスリと眠れる訳ですから、長期のキャンプにはかかせない物の一つです。
実は、注文していたマットが届いたばかりなので、今夜早速使ってみようとエアーを入れているところです。
以前使っていた5センチ厚のマットがエアーの漏れが出始めたので、今度は同じメーカーの9センチ厚のモデルを購入してみました。
この、マットだけは好みの個人差が大きいギアなので、どれがおすすめとは言えないのですが、自分的に使いやすいと感じているのはインフレーターマットです。
エアーマットの中に弾性素材を封入した構造のマットで、エアーをいれなくてそこそこ弾力性があり、どの程度エアーをいれるかでマットの固さをある調整できるという便利なマットです。
長く使っているとパンクしてしまう、梱包しても大きくて多少重いと言う欠点があるものの、寝心地はとても気にいっています。
使い慣れたコットと適正な固さのマットの組み合わせは、野外での一晩に心地よい睡眠を提供してくれるのです。
質の良い睡眠を適正に取ると言うのはアウトドアでの基本です。
寝不足で疲れを溜め込んでしまったのでは、リフレッシュのためのキャンプと言う意味が無くなってしまいます。
普段は夜型の私生活が、キャンプの生活スタイルでリセットされ、正常な時間帯に体内時計が調整されていくにつれ、体調は改善されて早寝早起きの習慣が戻ってきます。
食欲も改善され、仕事をしている時のように「時間が来たので食べる。」
そんなエネルギー補充的な食事とは違い、「お腹が空いた、美味い飯を食べたい。」
自然と身体の欲求にしたがった食欲に変わっていきます。
キャンプでのご飯はついつい食べすぎてしまうのは、真に身体が求めているためだからでしょう。
そしてYouTubeなどの動画などでもあまり触れられませんが、テント内の環境も非常に大切です。
なんと言っても宿泊地の家となるわけですから、機能的で快適に過ごせなければ、だんだんウンザリしたものになってしまうでしょう。
そのため大さはどうしても四人以上の物が必要で、その中にコットから始まり、細々とした道具類を置かなくてはなりません。
そう考えるとテントの主要キャパは4人以上、中にコットを置いても手足を伸ばせるスペースが欲しくなります。
天候が悪い時は、殆ど一日中で過ごす事になるので、一人~二人用のテントでは、中で全く身動きが取れなくなってしまいます。
アメリカ製のロッジテントの中です。
ごちゃごちゃと散らかっているのはいつものことで、見苦しくてすみません。
大体このようなレイアウトでキャンプしているのですが、他のテントと比べると6人用くらいのキャパがあるので、広々とした幕内は非常に快適です。
また大きくてもフロアの無い形状のテントですと、強風時には終始下から吹き込んでくる隙間風に悩まされることになります。
サイト面が土のときは土埃が舞い上がり、寝袋からクッカーの中までホコリまみれと言うことになってしまいます。
スカート付きの便利な物もありますが、大雨に祟られるとスカート部分が泥だらけになり、後日テントのクリーニングが大変です。
ですがこの辺りの問題は、サイトを注意深く選んでいけば何とかなる話です。
何と言ってもサイトで一番厄介なのは、地面が土、そして次が砂利や採石を敷いたサイトです。
悪天候となればダイレクトに厄災が跳ね返ってくることになるので、自分的には絶対避けたいサイトです。
自分が知る限りそのようなキャンプ場はここ東北の地には無いようですが、過去一度だけ、採石の上の土を被せて芝生にしたようなサイトにあたったことがあります。
ペグを打ち込んだ時に気がついたのですが、10センチも打ち込んだらペグが硬いものに突き当たり、止まってしまいました。
当時はテント付属の細いピンペグを使っていたので、これは不味いな。
そう感じたことを覚えています。
ペグの感触を探りながら、少しずつずらしてようやく全ヶ所を打ち込みましたが、ペグの保持力が弱く、引っ張ると簡単に抜けてきます。
当然キャンプ場の利用手続きを済ませてあったので、どうしようもなく、不安な一夜を過ごしました。
幸い穏やかな一夜でしたが、当時は天候を調べる方法はラジオ程度の物しかなく、ずっとラジオ放送に耳を傾けつつ、暖めたオニギリにかじりついていました。
今ではそんな事も無くなりましたが、キャンプ初心者の方々には注意して欲しい問題です。
見誤ると強風に当たってしまった時、テントごと吹き飛ばされかねないことになります。
確か秋田県阿仁付近の山道での一枚だったと思います。
朝早くから走り回っていたので食後に山道脇のパーキングに車を止めて一休みです。
30分程度の仮眠のつもりが二時間近く眠ってしまい、自宅に着いたのは21時ころになってしまいました。
もう一つ注意したいにが、テントの色です。
女性のソロキャンパーも当たり前に見かける現在、カラフルな色合いのテントも多数ネット通販のサイトで見かけるようになりました。
しかし、購入ボタンをクリックする前に、本当にそのカラーで良いのかもう一度考えてみてください。
最近、何だかなあ~・・・。そう感じたのは真っ赤なテントと真っ黒なテントです。
これは個人の感覚の問題なので一概には言えない事ですが、色覚というのは人間の五感の中でも大なウエイトを占めているものなので、普段あり得ないような色合いの中で生活していくのは、感覚的にかなり不自然です。
絶対とは言いませんが、自分の部屋の壁紙の色が真っ赤です。というような人もまずいないのではないでしょうか?
何もかも赤く染まった空間の中で本を読んだり動画を見たりしたあとに表に出ていけば、あまりの違和感に立ち眩みを起こしそうになるでしょう。
恐らくテント内で食事をしたときにも、かなり違和感を感じると思いますよ。
真っ赤な焼き肉なんて、はたしてしっかり焼けているのかすら良くわからないうえに、虫が紛れ込んでいても気がつきませんね。
自分的には、敬遠したいのは、とにかくおかしな色のテントです。
同様に真っ黒なテントというのも、かなり考えものでしょう。
単純に考えても、夏に限らず日差しの強いときはとてつもなく暑くなるわけで、真夏ならもはや、熱い!!のレベルの達するでしょう。
昼間でも少し日が陰れば真っ暗となり、ランタンを準備する必要が出てくるかもしれません。
何だか洞窟にでも住んでいる気分になるのではないでしょうか?
テントとは間違いなく実用的な道具です。
可愛いとか格好いいなどのおかしなセンスで選んでしまえば、キャンプ場で苦労するのは、間違いなく自分であることは忘れないことです。
最後に、これは個人的な意見ですが、キャンプ初心者の方々にこそ連泊を経験して欲しいと思います。
もちろんいきなりというのは無理がありますが、自分が気に入ったキャンプ場を見つけた時が最初のチャンスです。
宿泊日数に合わせた燃料、食料の計画、キャンプ場周辺の地理、天候を良く調べ、最適なサイトを探し数日間の別荘を立ち上げてください。
もちろん色々な苦労が出てきます。
しかし日程に余裕があれば、何も焦る必要はありません。
逆に試してみたいことがあれば、積極的にやってみるだけの時間的な余裕があります。
ゆったりとした時間を過ごし、朝日のコーヒー、日中の穏やかなひと時、ゆっくりと落ちていく夕日を眺め、オイルランタンの明かりの中、口にする酒の美味さは、言葉では言い表せないものがあります。
そして撤収後にキャンプサイトを見回し、忘れ物やゴミの確認を済ませ、キャンプ場を後にするときの感覚は、何度体験しても寂しいものです。
また、あそこに戻るのか・・・
潔く自宅に帰る気にならず、必ずと言っていいほど近辺の観光地や新たなキャンプ場を探しにハンドルを切るわけです。
悪天候が続くようなキャンプの時は疲労が身体に残り、しばらくはいいかな・・・。そう思う時もありますが、何日か会社と自宅を往復する日々を過ごしていると、当たり前のように新たなキャンプ計画を立てている自分に気づくことがあります。
思わず苦笑いです。
とあるキャンプ場の下見に向かっているところです。
この後に更に道は険しく狭くなるのですが、管理人の居るしっかりしたキャンプ場でした。
がけ崩れで最近まで通行止めになっていたそうです。
15分ほど管理人のおじさんと話した後、雨の中八戸まで4時間強のドライブです。
面白い林道ですが、さすがに熊が多く、行きと帰りに熊を見かけました。
ツキノワグマが当たり前に道路を横切っていきます。
ホルスターに入っているのはペッパースプレーです。
自分は少しばかり武道の心得がありますが、クマと柔道をやらかす自信もないので、山に入るときは必須と考えています。
ここ、東北の地や北海道ではちょっと山に入れば当たり前に熊を見かけます、また実際に襲われて複数の人間が命を落としています。
甘えた考えは厳禁です。
この辺りでペンを置きたいと思います。
連泊キャンプの楽しさや、道具選びの違いや基準と言うものが少しでもお分かりいただければ幸いです。
では、また。
Posted by masada556 at 20:12│Comments(0)
│ソロキャンプ